中学校でうまくいったことを、進学先でも続けてもらうために
生徒が進学する学校(高校・高等支援学校・特別支援学校の高等部・高等専修学校など)へ、中学校で見えてきたことを引き継ぐためのシートです。よさ・得意なことと、助けになった手立てを中心に書きます。
- シートを書く:よさ・得意/苦手・こまりやすい場面/助けになった手立て・してほしい手助け/本人の言葉/自立活動でしてきたこと/支援のキーパーソン/保護者と話し合って決めたこと/入学前後に確かめたいこと/入学後の相談先。
- 同意と渡し方:本人・保護者の同意を確かめ、渡す相手・範囲・渡し方を決めます。
- 印刷:学校の控え(書いた内容)/白紙のワークシート/引継ぎ先に渡す用(A4 1〜2枚。同意のチェックがあるときだけ)。
生徒は記号を選びます(名前やイニシャルは使いません)。住所、関わっている方の名前や連絡先も書きません。引継ぎ先に渡す用の印刷には、名前を手で書き入れる欄があります。
書いた内容は、この端末には残りません。続きを書くときは、画面の下の「ファイルに保存」で保存し、次に使うときに「ファイルを開く」で読みこんでください。どこにも送信されません。保存したファイルの保管・受け渡しは、学校の情報セキュリティのきまりに従ってください。
このシートは下書きです。学校で決まった様式がある場合は、そちらに書き写して使ってください。
引継ぎシートを書く
本人・保護者と話しながら書きます。全部を埋めなくてかまいません。得意なこと・できていることから先に書くと、受け取る側にも「何を続ければよいか」が伝わりやすくなります。
同意と渡し方
引継ぎシートは、本人と保護者の同意のもとで渡すものです。何を・だれに・どう渡すかを、本人・保護者と一緒に決めます。
印刷
- 書いた内容を印刷(学校の控え):記号・同意の記録もふくめて、書いたことをすべて印刷します。
- 白紙のワークシートを印刷:何も書いていないシートです。本人・保護者との面談で、紙に書きながら話すときに。
- 引継ぎ先に渡す用を印刷:下で選んだ項目だけを、小さめの字でA4 1〜2枚にまとめます。記号は出さず、名前を手で書き入れる欄が付きます。本人と保護者の同意のチェックがあるときだけ印刷できます。
引継ぎ先に渡す用
渡す項目を選びます(本人・保護者と決めた「渡す範囲」に合わせます)。書いていない項目は、選んでいても印刷されません。
「PDFに保存」を選べば、紙に出さずにファイルにすることもできます(印刷の画面で選びます)。PDFを送るときも、学校のきまりに従ってください。
先生用:このツールについて
ねらい
中学校で積み上げてきた支援が、進学したとたんに途切れないようにします。進学先の先生がいちばん知りたいのは、成績だけでなく、本人の得意・苦手、何をするとうまくいくか、困ったときにどう助けを求められるかです。それを、本人・保護者と一緒に、障害名ではなく「こまり方」と「助けになった手立て」の言葉で整理します。
項目は、生徒用の S1「好き・得意・夢中マップ」・S2「わたしのこまり方と手助け」、保護者用の P1 と同じ言葉にそろえています。高校で使われる引継ぎの観点(よさ・配慮の内容とうまくいった理由・困ったときの解決のしかた・本人が自分で伝えられること)にも合わせています。
使い方の例
紙だけでは伝わりにくいものです。シートを送るだけでなく、できれば直接会って話す機会をつくってください。シートは、その話のたたき台にします。また、合格が決まってからでは時間が足りないことが多いので、入試の結果が出る前から準備を始めておくと安心です。
- 中学3年の夏〜秋(結果が出る前から)
本人が S1・S2 で書いたことや、T9 の自立活動の記録をもとに、下書きを始める。本人の言葉は、面談で聞きとってそのまま書く。 - 秋〜冬
保護者と内容を確かめ、「保護者と話し合って決めたこと」を書く。進学先の候補の学校には、入学後の支援の様子(相談できる先生・部屋・通級による指導の有無など)を、学校見学や説明会の機会に聞いておく。いつ・どこまで伝えるかは、本人・保護者と相談して決める。 - 進学先が決まったら
「同意と渡し方」で同意を確かめ、渡す範囲を決める。進学先を訪ねて直接話す(本人・保護者が同席できるとよい)。「入学前後に高校と確かめたいこと」を、その場で一緒に確かめる。 - 入学のあと
入学後しばらくして、進学先から問い合わせがあることもあります。中学校の窓口(役割)と、問い合わせてよい時期を、あらかじめ伝えておく。
気をつけたいこと
- 同意:引継ぎ先に渡す用は、本人と保護者の同意のチェックがないと印刷できません。だれに・何を渡すかも、本人・保護者と一緒に決めてください。
- 障害名より「こまり方」:診断名を書くかどうか、だれに伝えるかは、本人・保護者が決めることです。受け取る側に役立つのは「どんな場面で、どうこまるか」「何をするとうまくいったか」です。
- よさと組にする:苦手だけを並べると「できないことの記録」になってしまいます。よさ・得意と、うまくいった理由を一緒に書きます。
- 本人の言葉:上手に言えなくてかまいません。自分のことを言葉にする力は、中学校で完成するものではなく、進学してから、つまずきや助けを得た経験を通して育っていきます。今の時点の言葉を、そのまま渡します。
- 家庭のこと:家庭での取り組みは、進学先が家庭に同じことを求める根拠にならないよう、「これまでの様子」として書きます。家庭に負担を求める書き方にはしません。
- 個人情報:生徒は記号を選び(名前やイニシャルは使いません)、関わっている方の名前・連絡先は書きません(キーパーソンは役割で書きます)。端末の使い方、ファイルの保存・受け渡し・廃棄は、学校の情報セキュリティのきまりに従ってください。
- 地域・学校によるちがい:中学校から進学先への引継ぎの手続き・様式・時期は、地域や学校によってちがいます。教育委員会や学校で決まっている方法を確かめてください。
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