気になる行動を、場面・仮説・手立ての順に整理する
気になる行動には、たいていいくつかの背景が重なっています。このボードでは、事実を場面で整理し、背景の仮説を複数立て、手立てを選んで試し、確かめて見直すまでを、ケース会議の1枚にまとめます。
使い方
- ① 気になる行動:見たままの事実と、よく起きる場面・起きにくい場面・本人の困りを書きます。
- ② 仮説:背景のカテゴリーを2つ以上選び、仮説を1文と、そう考える根拠(事実)を書きます。
- ③ 手立て:仮説ごとに出る候補から選ぶか、自分の言葉で足します。3つの目安で優先の順をつけます。
- ④ 実行と確かめ:だれが・いつから・何が見られたら「効いた」とするかを決め、見直す日を入れます。
- ⑤ 1枚にまとめる:ケース会議用に印刷できます。見直しのたびに④に記録します。
- 仮説は診断ではありません。「こうかもしれない」を確かめるための見立てです。
- 起きにくい場面は、うまくいく条件の手がかりです。必ず書いてください。
- 「困った生徒」ではなく「困っている生徒」として見ます。本人の思いも聞いてください。
入力はこの端末の中だけに保存され、どこにも送られません。名前や、個人が分かる情報(住所・家族のことなど)は書かないでください。生徒は記号で書きます。
★みんなで使う端末(学校の共用のタブレットやパソコンなど)では、「この端末に残す」のチェックを外して使ってください。次に使う人に、書いた内容が見えないようにするためです。チェックは開くたびに付いた状態にもどるので、そのつど外します。外し忘れたときは、使い終わったあとに「すべて消す」で消してください。
先生用
このツールのねらい
- 行動の背景は一つとは限りません。感覚のこと、わかりにくさ、不安、環境、体調などが重なって、同じ行動として表れることがあります。
- だから、決めつけずに仮説を複数立て、手立てを試し、確かめて見直します。うまくいかなければ、手立てだけでなく仮説も立て直します。
- 「困った生徒」ではなく「困っている生徒」として見ます。起きにくい場面と本人の困りを必ず書くのは、そのためです。
- 手立ては一度にたくさん始めず、本人の困りの大きさ・続けやすさ・効果の見込みから優先の順をつけて、少しずつ始めます。
使い方の例
- F1「気づきメモ→気づきシート」で、いろいろな教科・場面の事実を集める。
- 気づきシートをもとに、担任やコーディネーターが①を書いておく(起きにくい場面は、シートの「よかったこと」から拾えます)。
- ケース会議で、画面を見ながら②仮説と③手立てを話し合う。仮説は2つ以上、根拠は事実で。
- 手立てごとに担当を決めて④を入れ、⑤を印刷して関係する先生で持つ。
- 2〜4週間後に見直す。④に結果を記録し、続ける・変える・やめるを決める。
留意点
- 仮説は診断ではありません。ボードの内容から障害名などを推し量ったり、本人や保護者に伝えたりしないでください。
- 手立てを決める前後に、本人や保護者の思いを聞いてください。本人が「これなら使える」と思える手立てが続きます。
- 個人情報の扱い(端末・ファイルの受け渡し・保管・廃棄)は、学校のきまりに従ってください。共用の端末では「この端末に残す」を外し、終わったら「すべて消す」を押してください。
- 生徒は記号で書きます。記号と生徒の対応表は、このツールとは別に管理してください。
- 行動の欄に評価のことば(「やる気がない」など)や、診断名らしいことばが入ると、そっと書き直しの例を出します。書き手を責めるものではありません。