見たままの事実と「よかったこと」を、付箋のように集める
一人の先生が見ている場面は、生徒の一日のほんの一部です。いろいろな教科・場面の先生が、見たままの事実とよかったこと・うまくいった手立てを短くメモし、それを生徒ごとに1枚の「気づきシート」にまとめます。
使い方
- メモを書く:気になった場面を、1回1〜2分で付箋のように書きます。生徒は名前ではなく記号(例:1年3組-A)で書きます。
- 書き出す:自分のメモをファイル(または貼り付け用の文字列)にして、まとめ役の先生に渡します。
- 読み込んでまとめる:まとめ役の先生が、集まったファイルや文字列を読み込みます。
- 気づきシート:生徒の記号ごとに、観点別の事実・よかったこと・うまくいった手立てが1枚に並びます。印刷して校内委員会やケース会議で使えます。
- 事実と、感じたこと・解釈は分けて書きます。「やる気がない」ではなく「教科書を開かずに窓の外を見ていた(10分ほど)」のように。
- よかったこと・うまくいったことも、必ず1つ。小さなことで大丈夫です。うまくいく条件を見つける手がかりになります。
- 診断や判定のためのツールではありません。困った生徒ではなく、困っている生徒として見るための記録です。
入力はこの端末の中だけに保存され、どこにも送られません。名前や、個人が分かる情報(住所・家族のことなど)は書かないでください。
★みんなで使う端末(学校の共用のタブレットやパソコンなど)では、「この端末に残す」のチェックを外して使ってください。次に使う人に、書いた内容が見えないようにするためです。チェックは開くたびに付いた状態にもどるので、そのつど外します。外し忘れたときは、使い終わったあとに「すべて消す」で消してください。
先生用
このツールのねらい
- 一人の先生が見ているのは、決まった教科・決まった場面の生徒です。複数の教科・場面の事実を集めると、その生徒の得意なこと・苦手なこと、そしてうまくいくときの条件(だれと・どんな指示で・どんな環境で)が見えてきます。
- 「困った生徒」ではなく「困っている生徒」として見るために、評価のことばではなく、見たままの事実で書きます。受けとめや解釈は別の欄に分けます。
- 苦手なことだけを並べず、よかったこと・うまくいった手立てを必ず組にして集めます。会議で次の一手を考える材料になります。
校内での使い方の例
- 担任や特別支援教育コーディネーターが、気になる生徒の記号を決め、関わる教科の先生に声をかける。
- 2週間ほど、各教科・場面でメモを書く。ご多用のところですので、1回1〜2分、気づいたときだけで十分です。
- 期間の終わりに、各先生が「書き出す」でファイルや文字列を作り、コーディネーターに渡す。
- コーディネーターが「読み込んでまとめる」で気づきシートを作り、印刷する。
- ケース会議では、まず「よかったこと・うまくいった手立て」から話す。そこから「うまくいく条件」を見つけ、次に試す手立てと担当を決める。2〜4週間後に、同じ方法でもう一度集めてふりかえる。
留意点
- メモには名前や個人が分かる情報を書かないでください。生徒は記号で書きます。
- 記号と生徒の対応表は、学校の決まりに従って、このツールとは別に管理してください。
- 端末の使い方、ファイルの受け渡し・保管・廃棄は、学校の情報セキュリティのきまりに従ってください。共用の端末では「この端末に残す」を外し、終わったら「すべて消す」を押してください。
- このツールは診断のためのものではありません。シートの内容から障害名などを推し量ることはせず、本人・保護者の思いを聞きながら、支援の手がかりとして使ってください。
- 事実の欄に評価のことば(「やる気がない」など)が入ると、書き直しの例を表示します。書き手を責めるものではなく、ほかの先生に伝わりやすくするためのものです。